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『私のデジタル写真眼』

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2008年 12月 09日

奈良・薬師寺で・・・

1.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_861276.jpg
11月26日、近鉄長谷寺駅から八木で乗り換えて、西の京駅に着いたのは午後2時だった。
薬師寺・・・今回はどうしても見ておきたかった。談山神社をパスしたのは正解だったか・・・。

今年、4月10日だった。
上野の国立博物館で、日光・月光菩薩を見て以来・・・薬師寺そのものも見たかったし、
勿論本来の納まるところで日光・月光菩薩も見てみたいものだとズーっと思っていた。

そして、今回やっと着いたのだ。 
風も無し! 空は相変わらずの大快晴だ!

西の京駅から歩いて3分!・・・憧れの「薬師寺」に足を踏み入れる。

トップは大講堂の屋根に燦然と輝く鴟尾(しび)。
以前、東大寺に行った時に、鴟尾の不思議な姿に魅入られたが、ここ薬師寺にも・・・。
薬師寺が今日の姿に再建がなったのは、平成15年3月というから、未だ新しい・・・。
金色は些かも衰えていない・・・。

2.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_8214070.jpg
彼の有名な国宝「東塔」。世界遺産でもある。
1528年の兵火で、この塔を除いて他の伽藍が全て灰燼に帰した。
薬師寺創建は680年というから、爾来1300年余を経たこの姿は将に感動もの・・・。

木がこんなに耐久性があるとは・・・。鉄は錆びて、1300年は保たないよな~・・。
全高34.1m(相輪含め)と言う。でも背の高さは創建寺より何でも1m位は縮んでいる、という話もあるそうで、
それも見越した設計をしているとなれば、これはもう・・・神業!でしょう。

カメラに収めるにも、恐れ多いが、やっぱり難しかった・・・。
どう撮ればいいのか・・・何度も通わないと見えて来そうにない・・・。

各層に裳階(もこし)があるので、6重に見えるが、三重の塔。
この独特のシルエットが律動的な美しさの源。
”凍れる音楽”という愛称で呼ばれると言うのは初めて知った。

相輪(そうりん)の頂上に乗る水煙(すいえん)は4枚で、
その中に24体の飛天が透かし彫りされているとのことだが、それは後で知った事だった・・・。
国立博物館でも模型が展示されていたかどうか・・・記憶に無い・・・。
☆相輪・・・九輪とも言う:
  通常、七つの部分から成っている。上から宝珠 竜車 水煙 宝輪 請花 伏鉢 露盤。
  宝輪は九つの輪が連なっていて、目立つ。このため全体を指して九輪とも呼ばれる。
  この輪が8つというのもあるそうな・・・。
  日光・千手ガ浜のクリンソウは有名だけど、この九輪の様子から付いた名前。

3.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_8492686.jpg
「金堂」(こんどう)を正面から見た。
この中にあの日光・月光菩薩が鎮座していた・・・。

薬師三尊像・・・国宝。向かって右が日光菩薩、中央に薬師如来、左に月光菩薩。
写真はダメ(撮ってはいけません・・・)です・・・。

国立博物館で見た時はあのちょっと動きのある、生きているかのような自然な姿に感動したけど、
何時もの居場所に居られるのを見ると、新たな感動を覚え、来て良かった~・・・と。
後ろにも廻れるけれど、後背があって、あの滑らかな背中は見られない・・・。

4.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_951826.jpg
「金堂」を引いて撮る。
どこから撮っても絵になる建物だけど、だから余計難しい・・・。

5.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_974642.jpg
右から「西塔」(さいとう)、「東塔」、「金堂」。
広大な薬師寺伽藍。その雰囲気を撮るのは、極めて難しいと感じた。

何しろここに来たのは初めてなので、見るもの全て興味をそそられ目線はあちこち飛んでばかり♪
スティールで固定するのは至難である・・・。

6.
奈良・薬師寺で・・・_a0031821_9134370.jpg
右「金堂」、左「大講堂」。
この時刻、既に午後3時近くになっていた。空は相変わらずの大快晴!

そろそろ、あの場所へ行かねばなるまい・・・。

明日は、その顛末を・・・・と、思っています。是非、見に来て下さいネ!

今回の湖東・奈良紀行の総仕上げにしようかと・・・。

☆薬師寺略縁起:
開基は天武天皇。680年に発願、持統天皇により本尊開眼(697年)、更に文武天皇により飛鳥の地に全堂宇の完成をみた。
その後、平城遷都(710年)に伴い、現在地に移された。
当時は南都七大寺の一つとして、その大伽藍はわが国随一の荘美を誇ったもので、
金堂を中心に、東西両塔、講堂、回廊が立ち並び、中でも裳階を施した金堂や塔の佇まいの美しさは
竜宮造りと呼ばれ、人々の目を奪うものであった。

爾来、1300年余を経る間、幾多の災難に遭うが、特に享禄元年(1528年)の兵火では、
東塔を除いて、諸堂全てが灰燼に帰した。

昭和42年、高田好胤管主(たかだこういんかんす)により、薬師寺白鳳伽藍の復興が発願され、
失われた塔堂の復興を薬師寺の大悲願としてお写経勧進によって、金堂、西塔、中門、回廊、
更には平成15年には大講堂が復興となり、大伽藍が蘇った。

法相宗大本山である。

by sdknz610 | 2008-12-09 09:24 | 奈良 | Trackback | Comments(14)
Commented by Yさん at 2008-12-09 09:46 x
湖東や奈良の紅葉風景を毎日堪能させていただくと共に、
撮り方も教わっています。
今朝は、懐かしい薬師寺。
西塔だけだった時、次に東塔が再建された直後に訪れました。
紺碧の青空に生える鴟尾の場面 印象的です。
次の場面は回廊からだと思いますが、広角?mm相当ですか?
明日の場面にも期待大です。
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 10:00
Yさん、おはようございます!
アレアレ♪ 薬師寺には何度も行っておられますか! 何か此処には惹き付けるものがありそうですね・・・。
私よりはズっと詳しいですね♪ こんな画で恐縮ですよ。

#2、そうですね、回廊の内側の角っこからです。ズームのワイド端で18mmです。
10mm~のスーパワイドは故障していて今回は持っていけなかったんですよ。
あれがあれば又違った画が撮れたでしょうが、マア18mmでもそこそこ広角感は出ますね。
真っ青な空が助太刀してくれたのは有難かったですよ。
それにしても、モウちょっと人出があるかと思っていたら、
意外やあの広大な大伽藍がガランとしていて・・・
ちょっと待てば人影無しで撮れたのは良かったですよ!
やっぱり平日!しかないな~ですね♪・・・

明日は、締めくくりにとって置きのを・・・。お楽しみに!
Commented by kawazukiyoshi at 2008-12-09 14:18
すばらしい切り口の写真ですね。
薬師寺もいい。
だけどどうして仏像の写真を禁止するのか、不思議です。
事由にとっていいのなら
面白さはぐっと増すのにねー。
今日もスマイル
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 15:25
>kawazukiyoshiさん、こんにちは!
どうもありがとうございます。
薬師寺、壮大で、綺麗で・・・大らかな気分になったような・・・。いいところでした。
仏像の写真・・・暗いし、カメラマンに三脚立てられたら他のお客様の大迷惑になるでしょうね・・・。
フラッシュがバチバチというのもそぐわないし・・・、
魂が写真撮られた位で抜けるとも思えないので・・・、そういうことだと
諦めています♪
ジっと見詰めてくれば、それでいいのかな?・・・と。
お顔を直ぐ忘れちゃうので、又行かなくっちゃです♪
Commented by goldpony767 at 2008-12-09 18:31
長旅でしたね。
古を旅するのは 過去の人たちとの会話を楽しんでいるのですね。
Commented by nenemu8921 at 2008-12-09 19:00
samさん。鴟尾って、ふしぎな造形ですね。
こんなにピカピカで、りっぱなのね。
やっぱり権力の象徴でもあるのでしょうね。
Commented by komorebi-sabo at 2008-12-09 19:13
薬師寺は高校の修学旅行以来行ってません。
そういえば、「薬師寺展」も行けなかったなぁ。
高校生のとき、ここで楽しいお坊さんの説教を聴いたことを思い出します。懐かしいなぁ。また行きたいものです。

青空に古の建物が映えてますね~
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 19:29
>goldpony767さん、ハイ♪ 長旅と言っても、2車中泊1泊4日という変則でして、
写真の方だけ長く引っ張ってしまいました・・・。
歴史という過去があっての今!みたいなことは少し感じましたね・・・。
こんな年齢で、あらためて修学旅行紛いの事をやってしまいました。
なかなか面白かったかな?・・・動ける内にと、少し焦ってますよ♪
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 19:35
>nenemu8921さん、鴟尾・・・何とも不思議な形ですよね・・・。
調べてみても諸説あって、何が元なのか良く分かりませんです♪
こんな形にしたデザイナーが昔何処かにいたんでしょうが・・・。
なかかなカッコいいんですよ!何だかコレ、好きなんです♪
それにしても金色って、こんなに光るものなんですね。
金色、みんなが好きな訳がわかります♪
そうでしょうね・・・どうだ!キレイだろう!すごいだろう!ご利益もすごいぞ!って言うためなんでしょうね。
Commented by shibata at 2008-12-09 19:35 x
こんばんは
薬師寺は高校の修学旅行で行っただけ・・・
高田好胤管主さまもお話は心に残っているのですが、
風景は・・・????
もっとも再建の前でしたから・・・・・
片方の塔の跡の石に水がたまっており、そこに残っていた塔を写してみてごらんなさい・・・・といわれて見た
水の中の塔が印象に残っております。

お天気が最高ですね。
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 19:44
>komorebi-saboさん、高校の修学旅行ですか~・・・、成る程!
私の高校は志賀高原の山登りが修学旅行という変った学校だったので、
京都・奈良は知らなかったんですよ♪
上野の薬師寺展・・・すごかったです・・・人の波♪
お坊さんの話し・・・もしか高田好胤管主だったのかしらん・・・。
是非!又お出掛けになってみて下さいませ! いい所ですよね♪

今回は願っても無い快晴に恵まれたのが幸いでした・・・。
薬師如来、日光菩薩、月光菩薩のスーパパワーに感謝!です。
それから・・・フラフラしてるのを許すカミさんにも感謝!かな・・・♪
Commented by asitano_kaze at 2008-12-09 19:46
この類稀なき貴重な文化財をカメラにおさめるというのは難しいでしょうね。
私など建物は撮ったことがありませんから、悩むと思います。
トップの鴟尾の輝き、神々しいばかりです。
2枚目、三重の塔、面白い撮り方をされていますね。
せっかくの建物が電線みたいなものが見えていて、これ何とかならないものですかねぇ。3枚目、金堂。どっしりと鎮座していますねぇ。
いや、どの建物も、どう撮るかますます難しく思えてきます。
sdknz610さん、よくここまでものにされましたね。さすがです。
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 19:53
>shibata1さん、こんばんは!
ハハー・・・やはり修学旅行ですか!それもいい思い出なんでしょうね。
私は志賀の山登りという、修学旅行でして、毎晩枕投げ!を・・・♪

高田好胤管主のお話を聞けたとは!・・それは良かったじゃあありませんか!
再建前をご存知だと、今行ったら驚天動地!!かもしれませんよ♪ 
これは是非!お出掛けになって頂かないと・・・ですね。
水の塔!それに映る・・・何だかそれも素敵ですよね~♪

ハイ!何と言う好天に恵まれたんでしょうか・・・。
何時もこんな感じで、晴れてくれるのであります♪
各地の如来様、菩薩様に感謝!でございますよ♪
Commented by sdknz610 at 2008-12-09 20:10
>asitano_kazeさん、こんばんは! こういう建物群を目の前にすると圧倒されて・・・暫しシャッターは封印!ですね♪ 鴟尾が強い陽射しを浴びて眩しかったです。露出が難しかった・・・。 金色が飛んでしまいます・・・。
こういう建物、レンズにとっては厳しいですね。ワイド側の樽型の歪みのテストトみたいです♪ このレンズも結構スゴイ歪みです・・・。出来るだけ目立たないようにレンズを向けるんですが、バレちゃいますね。
#2の東塔・・・ありがとうございます。たまたま回廊の角に来たら、面白いアングルだったもので・・・。思い切って対称形にしようかと思いました。
電線は避雷針ですね。昔は避雷針など無かったのに、これだけの年数を
良くぞ落雷から逃げられたものだと感心しました。今はこの避雷針があるからマア大丈夫でしょうが・・・。写真的には全く余計ですが、仕方ないですね・・・。
金堂の威容には負けますね。東大寺の大仏殿もマアすごいですが・・・。
スーパワイドがあれば、もうちょっと面白いかもしれません・・・。
今回、平日ということもあったでしょうが、人がまばらだったのは幸いでした。
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